斯道文庫について 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫は、株式会社麻生商店(現・麻生グループ)社長麻生太賀吉氏が、同商店20周年記念事業の一環として、日本並びに東洋の精神文化を研究する研究所として、1938年12月に福岡市内に設立した財団法人斯道文庫を前身とします。「斯道」の語は教育勅語にも用いられた、『論語』『孟子』等に由来する仁義の道を意味する語です。
財団法人斯道文庫は精力的な蒐書を行いつつ活発な研究活動を行っていましたが、1945年6月19日の福岡空襲により書庫の一部を除く関連施設が焼失したことに加え、敗戦の混乱で運営が困難となり、1946年5月末日に設立から僅か7年で解散してしまいました。その蔵書約7万冊は疎開によって幸いにも焼失を免れ、戦後は麻生鉱業株式会社麻生塾附属図書館に保管されていましたが、その活用を願う麻生氏により、「麻生文庫」との名称で九州大学文学部研究室に1950年10月より7年間の契約で寄託されることとなりました。
しかしなお、財団時代の事業を継承する研究機関の設置を願う麻生氏は、それを条件として九州大学への寄託期限が切れた翌年の1958年2月に、折しも創立100周年を迎えた慶應義塾大学に斯道文庫の図書を寄贈しました。その後、開設準備期間を経た1960年12月、斯道文庫は「日本及び東洋の古典に関する資料の蒐集保管並びにその調査研究を行うこと」(規程)を目的とする、慶應義塾大学の附属研究所として再スタートを切りました。
斯道文庫は、専任教員6名(国書系3・漢籍系3)、事務職員4名、研究嘱託若干名のスタッフを擁しています。日本国内や海外に在る和漢の書物の現地調査と、マイクロフィルムやデジタル撮影等による収集・整理を行いつつ、それらを対象として書誌学的方法による精密な研究を行っています。また斯道文庫は約17万5千冊(寄託書51,700冊を含む)の蔵書と、約6,400本の100フィートマイクロフィルム、約8,100冊の紙焼写真版を収蔵しており、専門図書館として塾内外の研究者に公開しています。この他、大学院生を対象とする「斯道文庫書誌学講座」、学部生を対象とする「斯道文庫設置講座」を開講したり、年に一度塾外の著名な研究者をお招きして講演会を催すなどして、書誌学の普及に努めています。
紅葉山文庫とは 慶長8年に江戸幕府を開いた徳川家康は、開府に先立つ同7年(1602)、江戸城内の富士見亭に文庫を設けたと伝えられ、この施設は幕府蔵書庫の前身となりました。家康は、公家、武家、寺社に書籍の貸出や献上を求め、中世以来の金沢文庫本を含む、当時最善の蔵書を築きましたが、晩年以降、草創期の幕府に主要な善本を贈り、知識の上でも、その礎石を置いたと言えます。
幕府の文庫は、寛永16年(1639)江戸城紅葉山の地に移転、それ以来、専従の部局である書物方の書物奉行達に護られ、幕末まで存続しています。この幕府公用の「御文庫」を、明治以降には「紅葉山文庫」と呼んでいます。
前身から数え、266年間続いたこの文庫は、贈呈や移管による減失を経ながらも、日本、中国、朝鮮で書写、印刷された典籍を中心に、おおむね増加を続け、幕末には5,789部114,095点を数えるに至っています。蔵書としての紅葉山文庫は、刻々と変化する動態でありましたが、この間、紅葉山文庫本は幕府周辺の参考に供され、政治や学問に活かされたことは、言うまでもありません。
しかしそれ以上に、古代中世以来の知識や思想を、よりよく伝える善本に富み、それは日本だけでなく、中国や朝鮮の古典についても同様であったことから、東アジアの文化継承に対する紅葉山文庫の貢献は、計り知れないほどの大きさとなりました。
明治政府に引き継がれた紅葉山文庫本は、火災等による若干の消失を受けながら、大学、太政官正院、修史局等と管理部局を変え、明治18年(1885)に発足した内閣文庫の所有とされるまで、その大勢が保たれていました。しかし同24年、内閣文庫貴重書の皇室への移管に伴い、漢籍善本を中心に、その多くが宮内省図書寮に移されることとなりました。ここに旧紅葉山文庫本は大きく2つに分岐し、皇室と政府、それぞれの蔵書の一部として扱われて行く運びとなりました。その結果として現在、紅葉山文庫旧蔵の原本は、内閣文庫本を受け継ぐ国立公文書館および、宮内庁書陵部図書寮文庫の管理下に置かれ、所定の条件の下で公開されています。
明治初年の新政府管理期に、旧紅葉山文庫本を示す徴表として、「秘閣図書之章」「紅葉山本」等の印記が捺されています。「秘閣」とは、宮中に秘蔵する最高水準の蔵書庫を意味します。これらの印記は、現在でも、紅葉山文庫本を識別するための主な目印となっていますが、政府内での使用貸借の関係で、一部の図書には捺されていません。また明治期にも、図書若干の増補捺印がありました。
紅葉山文庫本の分岐から1世紀あまりを経て、現在その全貌は、やや不明瞭となりつつあります。しかし、かつての紅葉山文庫が体現していた文化史上の価値に鑑みると、なお現有の知識によってその全体像を見定め、文庫の意義を振り返ることが求められます。当ウェブサイトでは、この課題に向き合うため、史料から見る紅葉山文庫、原本から見る紅葉山文庫と、2つの視点を設定し、両者を組み合わせ、対象に近付こうと試みています。この取り組みの出発点として、ひとまず成長を止めた幕末における帰属を標準と捉え、最も大切にされた徳川家康の寄贈書を手始めに、デジタル空間における紅葉山文庫の再現を目指して行きます。
(紅葉山文庫旧蔵書研究会 2023年9月)
Digital 紅葉山文庫 このウェブサイトでは、紅葉山文庫旧蔵本に関連するデータベースを統合したデジタルコンテンツ「Digital 紅葉山文庫」を公開し、旧蔵書研究の方法により、江戸幕府紅葉山文庫の全容を再現することを目指しています。歴史的な存在としての紅葉山文庫については、トップページの「紅葉山文庫について」をご覧下さい。
1.旧蔵書研究について 書籍には、人が産み出したものでありながら、個人の生涯よりも長い時間と空間を超えて存在するという特色があります。またその過程では、人々の意図や偶然に基づく集散がおこり、「蔵書」を形成します。書籍群としての蔵書は、時と共に変化し、形成と消失を繰り返しますが、それぞれの局面で、蔵書特有の文化的な意義を発揮します。そこで、書籍文化を研究する書誌学の一翼として、蔵書の把握と、その文化的意義の発見を目的とする、蔵書研究という方法が行われてきました。
この方法は、すでにまとまりの失われた「旧蔵書」をも対象とする可能性をもっており、関連史料の分析を複合し、その文化史的意義を明らかにする、旧蔵書研究という、応用的研究を展開することが期待できます。当コンテンツは、新たに考案された、この書誌学的旧蔵書研究というテーマのもとに計画されています。
2.史料から見る すでに分散した「旧蔵書」である、紅葉山文庫を捉えるために有効な方法がいくつかあり、その1つは、過去に記録された史料から、文庫の実態を窺う方法です。紅葉山文庫には、その管理者である書物方と、幕府の諮問を受ける大学頭の共同作業により、蔵書総覧のための目録が、何度か作られています。これら歴代の目録が、紅葉山文庫の動きを知るための、大きな拠り所となります。「歴代目録」のデータベースは、これらの目録を校訂し、その内容をコンピュータ端末から閲覧したり、検索したり、また現存の原本との関係が推測できるよう工夫した内容です。
また紅葉山文庫には、書物方の作成した『御書物方日記』という記録があり、江戸中期から後期に渉る、約150年間の動静を伝えています。その内容は膨大なものですが、このコンテンツでは、紅葉山文庫旧蔵の書籍そのものに関心を絞り、出納の対象となった個別の書籍に関する記事を抄録し電子化しました。その記録と歴代目録とを併せ見ることにより、書籍の集散と使用の経緯を垣間見ることができます。
これら史料中の書籍に関するデータは、歴代目録中、最終版となった『元治増補御書籍目録』を元に、書名に基づくリンクによって、相互に参照することができます。
上記史料の詳しい内容については、それぞれのコンテンツに附した解説をご覧下さい。また詳しい操作方法については、トップページのヘルプをご覧下さい。
3.原本から見る 紅葉山文庫を捉えるもう1つの方法は、文庫旧蔵の原本そのものを見ていくことです。原本の観察には、原本を手に取ることが必要ですが、原本の記録である書誌と、原本の影像を参照することによって、書籍の特質と、その収集、保存、使用実態の一斑を窺うことができます。紅葉山文庫旧蔵本の多くは貴重書であり、原本を繰り返し使用して仔細に研討することが、適切でない場合もありますが、ウェブコンテンツの利用により、その効率的かつ多角的な推進が可能です。
そうした観察研究ためのコンテンツが、紅葉山文庫本の電子的な書誌と影像のデータベースです。これらのデータを見る手順として、「分類目録」と「書籍検索」という、2つの経路を設置しました。両者とも書誌データに基づく内容ですが、前者は、図書整理の伝統に則った、内容分類による排列から書籍を選択する方法、後者は、電子データの検索により、選択肢を機械的に特定していく方法に拠ります。検索するデータには、叢書の子目を含め、書誌に含まれる各種の細目を選ぶこともできます。また、これらの書籍全文の影像は、分類目録、書籍検索の結果、書誌の個別の題目から閲覧することができます。
データ作成のための書誌調査の対象は、国立公文書館、宮内庁書陵部図書寮文庫の2機関の蔵書であり、慶長19年(1614)に徳川家康から江戸幕府に贈与された御譲本30部、元和2年(1616)家康の遺志により幕府に分配された御譲本52部のうちの、現存する65部を当初の収録とし、旧鈔本、宋元版等の善本類を、これに加えました。
国立公文書館所蔵の内閣文庫本の影像は、国立公文書館によるコンテンツ「国立公文書館デジタルアーカイブ」(https://www.digital.archives.go.jp/ )において、順次公開が進められていることから、同時に公開されているリンクを用い、当該サイトへの遷移によって利用者の参照に供します。宮内庁書陵部図書寮文庫所蔵本の影像は、本共同研究事業により作成した写真画像により、本ウェブサイト内で閲覧することができます。以上の詳しい操作方法については、トップページのヘルプをご覧下さい。
4.史料と原本の相互参照について すでに形を変えた旧蔵書において、過去の実態に基づく史料を見るだけでは、書籍の詳細な姿や、個別の価値を知ることはできません。しかし、現存する原本を見るだけでは、失われた書籍を含む蔵書の全体像を知ることはできません。2つの接近方法は、相互に参照することによって、すぐれた効果を得ることができます。
紅葉山文庫旧蔵本の伝存は、すでに完全な形ではありません。この認識に基づき、当コンテンツでは、デジタルデータを用い、史料と原本の両者を結び付けることにより、相互の参照を可能とします。具体的には「歴代目録」のうち、幕末の最終版に当たる『元治増補御書籍目録』の書目データを根幹として、原本の書誌データや諸史料の含むデータを対照し、合致する可能性のある場合には、相互のウェブページに遷移するリンクを設けています。合致の可能性については、書目およびその別名、員数を標準として柔軟に判断し、可能性を広く示す方針としました。この措置によって、紅葉山文庫の歴史的な動態と、現存本の関係が、より詳しく把握できます。
5.コンテンツの作成について 当コンテンツの作成は、原本所蔵者である宮内庁書陵部、国立公文書館の、研究事業への深いご理解とご協力に基づいて実施されました。
コンテンツに収録する書誌は、紅葉山文庫旧蔵書研究会による原本の調査に基づく内容であり、書誌調査とその研討は、下記のメンバーにより行いました。
會谷佳光、浅井万優、荒木裕行、李裕利、一戸渉、上原究一、大木康、木村麻衣子、金文京、黄昱、河野貴美子、小秋元三八人、小林優里、齋藤慎一郎、佐々木孝浩、佐藤道生、清水信子、鈴置拓也、ブライアンスタイニンガー、住吉朋彦、高橋悠介、武田祐樹、陳捷、鄭幸、中原理恵、表野和江、堀川貴司、矢島明希子、柳川響、山田尚子、李華雨、劉青、廖嘉祈、脇山豪
史料に基づくコンテンツの作成は、当研究会編集ユニットの下記メンバーを中心に行いました。
荒木裕行、一戸渉、小林優里、住吉朋彦、中原理恵、山田尚子
本システムの開発は、当研究会電子化ユニットの下記メンバーを中心に行いました。
會谷佳光、上原究一、木村麻衣子、住吉朋彦、高橋悠介、脇山豪
当コンテンツの外国語への翻訳は、下記メンバーが監修しました。
ブライアンスタイニンガー、陳捷
このコンテンツは、平成24至28年度科学研究補助金による基盤研究(A)「宮内庁書陵部収蔵漢籍の伝来に関する再検討―デジタルアーカイブの構築を目指して―」、令和2年至6年度同基盤研究(A)「江戸幕府紅葉山文庫の再構と発信―宮内庁書陵部収蔵漢籍のデジタル化に基づく古典学―」、及び平成24至25年東京大学東洋文化研究所東洋学研究情報センター共同研究「日本漢籍集散の文化史的研究―「図書寮文庫」を対象とする通時的蔵書研究の試み―」、平成26至27年同共同研究「日本所在漢籍に見える東アジア典籍流伝の歴史的研究―宮内庁書陵部蔵漢籍の伝来調査を中心として―」の成果の一部です。
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫、デジタルアーカイブ「Digital 紅葉山文庫」を開設 2025年02月04日
2025年2月1日、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫がデジタルアーカイブ「Digital 紅葉山文庫」を開設したと発表しました。
紅葉山文庫旧蔵書研究会の作成によるもので、『元治増補御書籍目録』の本文及び慶長元和期の収集本を中心に、現存する123種5,784点の典籍を収録しているとあります。
@shidobunko(X, 2025/2/1)https://x.com/shidobunko/status/1885347162235822352
お知らせ(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫)http://www.sido.keio.ac.jp/info/index.php#176 ※2025年2月1日付けで「「Digital 紅葉山文庫」開設のお知らせ」とあります。
Digital 紅葉山文庫https://db2.sido.keio.ac.jp/momijiyama/
参考: 慶応義塾大学附属研究所斯道文庫、デジタルアーカイブ「宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧」内の「全文影像データベース」をIIIF版に移行したと発表 [2021年02月08日]https://current.ndl.go.jp/car/43223
本ヘルプページでは,「Digital紅葉山文庫」システムが提供する各機能について説明します。「Digital紅葉山文庫」トップページと,本ヘルプページの目次番号との対応関係を図1に示します。
図1. 「Digital紅葉山文庫」トップページと本ヘルプの目次との対応関係
「Language」ボタンの押下により,日本語,英語,中国語の切り替えを行います。書誌データは日本語のみで提供されます。一部,準備中のため多言語対応していない箇所があります。
官庫書籍目録,御書物方日記出納録は公開準備中です。
元治増補御書籍目録(彙刻書目,御書籍来歴志,始末記を含む)の全文を公開しています。
本文の漢字を 『康煕字典』に依る正字体 に統一したデータを「正字体版」ページで公開しています。
「正字体版」内の本文は,異体字検索に対応していません。日本語環境のPCにおける文字入力で使用される常用字体で検索できるようにするため,別に「常用字体版」ページを設けました。ページ内検索をされる際には,「常用字体版」ページのご利用をお勧めします。(ページ内の検索機能の説明は2.1.2を見よ)
本文の出現順序は,本研究会が整理した冊序によります。原本所蔵者(宮内庁書陵部)における整理順序との違いについては,[解説]ページをご覧ください。
元治増補御書籍目録の全文ページ について,図2に基づいて説明します。図中の番号①~⑥は,以下の説明の番号に対応しています。
① 原本の一段を一行として整理しており,「*番号」は,各行の通し番号です。
② 項目名は,「主目録」「彙刻書目」「来歴志」「始末記」で異なっています。検索窓下部の青字リンクをクリックすると,それぞれの先頭行へジャンプします。
③ 各冊の先頭行の「link」項目には,宮内庁書陵部「書陵部所蔵資料目録・画像公開システム」で公開されている冊ごとの画像公開ページへのリンクを張っています。「slink」という表示をクリックすると,当該ページにジャンプします。
④ 同一本が,「主目録」「彙刻書目」「来歴志」「始末記」の間で重ねて出現する場合に,それぞれの行の「参照」項目に,相手先の通し番号を示しています。クリックすると,参照先の行にジャンプします。
⑤ 「主目録」に出現する書目の書誌データをDigital紅葉山システムで公開中のものについては,「書誌」項目に「link」と表示しています。クリックすると,Digital紅葉山の「書誌書影」画面にジャンプします。
⑥ ページ内で提供している検索機能は,「正字体版」,「常用字体版」で共通しています。 (ページ内の検索機能の説明は2.1.2 を見よ )
「レコードの抽出」窓:入力した検索語を含む行を抽出します。例えば「題目」や「撰者」などの項目に限定した検索はできません。
ページ内テキスト検索:検索語を入力し「検索」ボタンを押すと,表示されている画面内の当該語をハイライトします。ただし,ハイライトした箇所から,次のハイライト箇所へのジャンプはできません。ハイライトした箇所を順次ご覧になりたい場合は,キーボードの[Ctrl]+[F](Windowsの場合)でページ内検索をしてください。
「リセット」:「ページ内テキスト検索」に入力した文字列をリセットします。ただし,ハイライト表示はリセットされません。
「ページリセット」:「レコードの抽出」で抽出した内容をリセットし,初期画面に戻ります。
「分類目録」をクリックすると,本システムに収録されている全ての書目を分類順に表示します (4を見よ)。
「国書」をクリックすると,本システムに書誌データが収録されている全ての国書を『改訂内閣文庫国書分類目録』の分類順に表示します。
「漢籍・朝鮮書」をクリックすると,本システムに書誌データと全文影像が収録されている全ての漢籍および朝鮮書を四部分類順に表示します。
「国書」の検索窓をクリックすると, 『改訂内閣文庫国書分類目録』の大 分類が表示され、選択することができます。ただし、当該の分類を持つ書目が本システムに存在しない場合があります。
「漢籍・朝鮮書」では,「部」と「類」の検索窓をクリックし,表示される候補の中から分類を選択して表示することができます。「部」を指定せず,「類」のみを指定することも可能です。
書籍検索では, 書誌書影画面(5 を見よ) に表示される詳細な書誌データを「書誌 」,書誌書影画面の上部に表示される,「書誌」の要約を「目録」と呼びます (図6を見よ) 。したがって,「書誌」は「目録」を包含しています。
目録と書誌の主な採録項目は,5.2に示すとおりです。
題目や著者名に別名が存在する場合,検索の便宜のためにこれらを書誌とは別にデータベース内に採録している場合があります。これらの別名を「典拠」情報と呼びます。典拠情報は「書誌書影」画面には表示されません。
書籍検索は,異体字検索に対応しています。
簡易検索窓の機能について,図3に基づいて説明します。 図中の番号①~ ④ は,以下の説明の番号に対応しています。
① 簡易検索窓に検索語を入力し「検索」ボタンを押すと,当該語が含まれる書誌データを検索します。
② 検索種別:の「目録」は, 目録(3.2を見よ)に加え典拠情報を検索対象とします。「書誌」は,書誌(3.2を見よ)に加え典拠情報を検索対象とします。
③ 検索対象:の「子目を対象とする」チェックボックスのチェックを外すと,叢書等の親書誌のみを検索対象とし,子書誌を検索対象から除きます。
④ 青字の「詳細条件を開く」をクリックすると,詳細検索窓が出現します。( 3.2.2を見よ)
詳細検索窓では,書誌(3.2を見よ)を検索対象とし, 検索対象となる書誌データ項目を指定して検索することができます。 複数の項目を掛け合わせて検索することができます。
詳細検索窓が開いているとき,簡易検索窓の機能は無効となります。簡易検索窓と詳細検索窓の両方に検索語を入力して掛け合わせ検索をすることはできません。
詳細 検索窓の機能について,図4に基づいて説明します。 図中の番号 ①~⑪ は,以下の説明の番号に対応しています。
① 題目:分類目録(⑨で挙げるもの),外題,封面,首の目録標記に関する事項,巻1首題目等,柱,尾題および前後の題署,末の目録標記に関する事項,および目録に出現する題目を検索対象とします。これらの項目に題目以外の記述が含まれる場合に,それらも検索対象となる場合があります。
② 著者:封面,巻1首題目等,尾題および前後の題署,および目録に出現する著者名を検索対象とします。 これらの項目に 著者名 以外の記述が含まれる場合に,それらも検索対象とな る場合があります 。
③ 「異名」チェックボックスにチェックがある状態では, 典拠情報を 検索対象と しています 。チェックを外すと, 典拠情報を検索対象から除外します。
④ 刊写:封面,識語等文字,および目録に出現する刊写に関する情報を検索対象とします。 これらの項目に 刊写に関する情報以外の 記述が含まれる場合に,それらも検索対象とな る場合があります。
⑤ 年代下限:朝代または西暦を指定し「検索」ボタンを押すと,指定した年代以前に刊写された書籍に限定して表示します。「朝代」はプルダウンメニューからの選択となっており,和本,唐本,韓本の別に朝代が並んでいますので,朝代を指定することで,複製地域も指定することとなります。西暦を指定した場合には,複製地域は限定されません。
⑥ 工名:柱などに出現した工名を検索対象とします。
⑦ 旧蔵:外題,附加,および目録に出現する旧蔵に関する情報を検索対象とします。これらの項目に旧蔵に関する情報以外の記述が含まれる場合に,それらも検索対象となる場合があります。
⑧ 蔵書印:鈐印として記録された印文等を検索対象とします。ただし, 現所蔵者の押捺した 蔵書印は書誌に記録されていないため,検索対象となりません。
⑨ 函架番号: 『和漢図書分類目録』(宮内庁書陵部,1955)または『 改訂内閣文庫漢籍分類目録』(1971)または『改訂内閣文庫国書分類目録』(1976)に掲載されている 函架番号を検索対象とします。
⑩ 3.1 「分類目録」と同様の機能です。
⑪ 3.2.1の③と同様の機能です。
この画面に表示され るのは, 「目録」データ(3.2を見よ) の一部です。
分類目録/検索結果一覧の配列は,国書は 『改訂内閣文庫国書分類目録』,漢籍 ・朝鮮書は 四部分類に拠ります。 分類が同じ書目の中での排列順は,(あれば)仏典番号順→第一著者の王朝順→題目の五十音順 となっています。
分類目録一覧,および検索結果一覧画面の機能について,図5に基づいて説明します。 図中の番号 ①~ ② は,以下の説明の番号に対応しています。
① クリックすると,「書誌書影」画面にジャンプします(5を見よ)。「書誌書影」画面から,「全文影像」または
② クリックすると,「全文影像」画面にジャンプします(6を見よ)。全文影像を提供しない書目もあります。
① 書誌内の青字リンクをクリックすると,本文中の該当箇所の画像が画面右側に表示されます。
② 検索結果:「次へ」をクリックすると,分類目録/検索結果一覧画面における次の検索結果(書目)の書誌書影画面にジャンプします。「前へ」をクリックすると,前の検索結果(書目)の書誌書影画面にジャンプします。「検索結果に戻る」をクリックすると,分類目録/検索結果一覧画面に戻ります。
③ 「全文影像」をクリックすると,表示中の書目の全文影像画面にジャンプします。「IIIF Manifest」のアイコンと文字は,IIIFマニフェストファイルへのリンクになっています。アイコンをIIIF対応ビューワにドラッグ&ドロップするか,リンクのURLを指定すると,外部のIIIF対応ビューワでも全文画像を閲覧することができます。 「全文影像」の表示のない書目では全文影像が提供されていませんが,国立公文書館デジタルアーカイブで当該書目の画像が公開されている場合には,リンクを表示しています。
① 上部に 書籍 の冊/帖/軸の序数が表示され,数字の選択により,任意の冊/帖/軸の先頭に移動することができます。最上部にスクロールバーが表示される場合は,ドラッグにより後方まで表示することができます。
② 「分類目録」をクリックすると,分類目録の一覧画面(4を見よ)へジャンプします。「書誌書影」をクリックすると,閲覧中の書籍の書誌書影画面(5を見よ)へジャンプします。
③ クリックすると,選択中の冊/帖/軸の画像のサムネイル一覧が表示されます。 サムネイル表示の画像の選択により,同冊/帖/軸内の任意の箇所に移動することができます。
④ 全文影像は,各書籍の先頭の画像から表示されています。クリックすると,次の画像へジャンプします。
本デジタルアーカイブの影像ファイルは,ICCプロファイルを介して作成されており,影像の色彩は,モニターの調整(キャリブレーション)を行うと適切に表示されます。
原本の綴合に倒錯や逸脱の認められる場合についても,撮影時点の状態のままに表示しています。
原本に挿入,貼付された紙葉について,原本を損なわずにそれらを動かし得る場合は,まずそれらの挿入,貼付された情況を表示し,次に付加部分を移動または展開した情況を表示しました。
片面書写または片面印刷の伝本で,背面に附属的な 朱墨 のある場合は,各冊/帖/軸の後に,墨付きのある場所のみを示しました。
朱墨 のない副葉について,比較的少数の場合は全葉を示しますが,多数に及ぶ場合は,必ずしも全葉を表示しません。
紙の継ぎ目や背面の全てに同様の朱印がある場合等に,書誌にて説明した上で,必ずしも全ての該当箇所を表示しません。